騒動の発端となったアンゴラ代表FWマテウス

写真 :Getty Images

3部から1部に昇格!?リーガNOSの奇妙な昇降格レギュレーション 前編

WriterKeita Kitagawa

ポルトガルサッカー情報をポルトガルに留学中の大学生がお送りする『JOGA!JOGA!ーポルトガルサッカー情報 』。Vol.2の今回は、ポルトガル1部リーグ、リーガNOSのレギュレーションについてを2回に分けてお届けします。それでは、2018-19シーズンの奇妙な昇降格レギュレーションについて見ていきましょう!

2018-19シーズンの昇降格のレギュレーション

ポルトガルの1部リーグと2部リーグは、1部の17位・18位のクラブと2部の1位・2位のクラブが自動的に入れ替わる各国でよく見られる一般的なレギュレーションが例年採用されています。

しかし、2018-19シーズンは1部の16位になったクラブも自動的に降格してしまうのです。そう聞くと2部の3位のクラブが昇格するか、もしくは日本の一昨年までの明治安田生命J2リーグのように、2部の上位のプレーオフの勝者が昇格するのが普通だと思います。今年のポルトガルサッカーの昇降格には「普通」は全く通用しません。なんと3部に所属するジル・ヴィセンテFCが1部に昇格するために、1部16位のクラブは2部に降格することを余儀なくされるのです。

この奇妙なレギュレーションにはジル・ヴィセンテFCと一人の選手を巡る10年以上前の事件が影響しているのです。

マテウス事件とジル・ヴィセンテFC

時は2006年。ドイツW杯が開催されたその年、W杯に出場した22歳のアンゴラ代表FWマテウス・ガリアーノ・ダ・コシュタ(以下マテウス)のジル・ヴィセンテFCへの移籍に伴う登録を巡り、ポルトガルサッカー連盟(Federação Portuguesa de Futebolー以下FPF)と起こった問題がこの10年以上にも渡る事件の発端となりました。

マテウスの獲得と登録を巡るトラブル

マテウスは、フェルゲイレイラシュというクラブで2005年途中までプロ選手としてプレーしていましたが、その契約終了後アマチュア契約でFCリシャというクラブに加入しました。そのマテウスを獲得しようとしたのが、当時1部リーグに所属していたジル・ヴィセンテFCです。補強としてマテウスを獲得しようとしたジル・ヴィセンテFCでしたが、ここでFPFのある規約が障害となりました。FPFはプロ選手がアマチュア契約に移行した際は、移行後1年間はアマチュアとしてプレーしなければならないと定めていました。その規約をもとに、FPFとポルトガルプロサッカーリーグ機構は、ジル・ヴィセンテFCのマテウスの登録を拒否する決定を2006年1月11日に下しました。その決定をジル・ヴィセンテFCとマテウスが、受け入れれば、ただの登録に関するトラブルで収拾がついたのです。しかしながら、ジル・ヴィセンテFCは、2005-06シーズンの4試合にマテウスを出場させ、両者は調停に動いたため、泥沼化の様相を呈しました。

↓マテウス事件について掲載された新聞をツイートしたもの。写真の人物がマテウス。



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